概要 / プロジェクト名

Main Station Stuttgart（シュトゥットガルト中央駅改造 / Stuttgart 21 プロジェクト）

現在の終端駅構造を地下の通過型駅に転換し、都市空間を再編・接続する大規模インフラ再構築プロジェクト。(holcimfoundation.org)

このプロジェクトは「シュトゥットガルト 21（Stuttgart 21）」と呼ばれ、都市設計・交通ネットワーク・建築構造の各面を融合させた挑戦的な試みでもある。(Medium)

目的・背景

• 現駅は終端駅（ターミナル型）で、北側から列車が入って来て同方向に戻る構造。これにより線路配置が複雑になり、運行効率に制約があった。(ウィキペディア)
• 都市中心部で線路・プラットホームなどの占有面積が大きく、都市開発・緑地拡張の妨げになっていた。(engx.theiet.org)
• 既存の気候・エネルギー制約、持続可能性（サステナブル設計）への要求から、自然光を取り入れ、無暖房・無冷房や自然換気を目指す設計が採用されている。(holcimfoundation.org)
• 都市の左右を分断していた鉄道インフラを地下化することで、公共空間をつなぎ直し、都市の統合性を高める。(holcimfoundation.org)

設計・構造的特徴

建築設計者

主導設計：Christoph Ingenious / Ingenious Architects（ドイツ）(architecturalrecord.com)

（設計には Frei Otto の思想も部分的に影響が見られるとの記載もある）(architecturalrecord.com)

屋根・支柱構造：チャリス支柱（杯型支柱）構造

• 鉄筋コンクリート製のチャリス（＝杯型）支柱 28 基をモジュール化した屋根構造が特徴。(holcimfoundation.org)

• 支柱は上部が開口され、「光の眼（light eyes）」と呼ばれる採光窓を通じて自然光を駅内部に取り込む設計。(holcimfoundation.org)

• 屋根シェルは連続型の薄肉構造で、支柱と天井とのモジュール的な連続性を持たせ、材料効率と構造効率を最大化。(holcimfoundation.org)